カラー剤は色々名前があるけど何が違うの?
このようなことをお客様にも言われる時代になりました。
イルミナカラー、スロウカラー、アディクシー、コレストンパーフェクト、ピカラ、カラーミューズ、アプリエ、、、、、、、、。
お客様にはピンとこない名前の羅列ですが、これらは全てカラー剤の名前です。
パッと思いついたものを書いただけなので、まだまだ星の数ほど、、とは言い過ぎですが、各メーカーからとても多くのカラー剤が販売されています。
例えば上記の「イルミナカラー」と「コレストンパーフェクト」は同じメーカーである「WELLA」が発売した異なるブランド、という立ち位置ですので、同じメーカーからいくつものブランド名のカラー剤が出されていることも多々あります。
ハニーマスタードで取り扱っているカラー剤は以下の6種類です。
- イルミナカラー(WELLA)
- コレストンパーフェクト(WELA)
- ピカラカラー(NAKAGAWA)
- カラーミューズ(SHISEIDO)
- オルディーブ(MILBON)
- アディクシー(MILBON)
それぞれに取り扱う理由があるので、それを書いていこうと思います。(完全に我々、というか私の主観です。カラー剤に対しては美容師さんそれぞれに想いがあると思いますので、美容師さんや業界関係の方々は何か思うところがあってもスルーしていただけますと幸いです)
目次
大人気。イルミナカラーの実力。
みんな大好き、かはさておき、カラー剤の名前がこんなに有名になるとは誰が予想できたでしょうか。
イルミナカラーがなければ、このような記事を私が書くことも無かったでしょう。
「外国人風カラー」というワードが広く使われ始めた頃にデビューした「イルミナカラー」。
タイミングもプロモーションも完璧でした。
実際にツヤ、手触り、透明感のある色味。
体験したことのある方も多くなってきたと思いますが、やはり頭一つ抜けていると思います。
後追いで出てきたアディクシーやスロウといったカラー剤も使いましたが、もちろん悪いカラーではありませんが、カラー剤の狙いがイルミナと同じところにある以上、イルミナには一歩及ばず、、といった感想です。
アディクシーは少量取っていますが、あくまでも同じメーカーである白髪染めのオルディーブを少しクリアにしたい、という目的のためです。
他メーカー同士をミックスするのは、私の中ではNGにしているため(粘性などでバラつきが出る上、変な濁り方をする)あくまでも白髪をぼかすためのものとして取っています。
、、話がそれました。
イルミナに使われているテクノロジー
イルミナカラーには「金属イオン」を取り除く、というテクノロジーが採用されており、カラー剤と金属イオンとの過剰反応でダメージしてしまっていたという原因にWELLAが気づき、その金属イオンを包み込んで取り除くことで、他のカラー剤にはないダメージレスの新しい形を作りました。
イルミナ専用の「CCヴェール」というサロンで行うカラーコーティングメニューもこちらのテクノロジーが採用されています。
ホームケアも1ヶ月分(週1度)がついてきますので、長くイルミナのツヤと色をお楽しみいただけます。
イルミナで「白髪」も染められる仕様に
少し前に、イルミナに加わった「シャドウ」という色味により、白髪をもカバーする能力が備わりました。
イルミナのシャドウは「白髪染め」と言うより「白髪ぼかし」という感じです。
白髪をカバーしたいけど、透明感を損ないたくない、という非常に多くの方のニーズに対応でき、いよいよイルミナの地位は盤石化してきています。
イルミナと同じWELLAのコレストンパーフェクト
コレストンパーフェクトは割と古くからあるカラー剤です。
クリアな発色。ビビットな色味からくすみのある色まで、はっきりと分かりやすい色味が持ち味です。
コレストンを使う理由
コレストンを使う一番の理由は、「イルミナカラーだけでは出せない色と濃さの幅」があるからです。
例えば、こんな青みのあるカラー
これはコレストンのブルーシルバーをメインで使っています。
また、少し濃いめの
こんなグレージュや
このインナーカラーにかぶせてあるブルーグレーも同様にコレストンの濃さを足しています。
イルミナだけでは強い青だったり、濃いグレーなどは出せないのです。
なるべくイルミナのいいところを使いながら足りない部分を補う、といった点で同メーカーであり、かつ色と濃さに幅があるコレストンパーフェクトはイルミナのカスタムツールとして最適です。
ピカラカラーとは何者か
あまり聞いたことないかもしれません。「ピカラ」
通常カラー剤はチューブの容器に入っていることがほとんどですが、ピカラはシャンプーの試供品などでよく見かけるようなパウチ状になっていて、環境にも配慮されています。(保管に工夫が必要ですが、、)
これは面白いカラーでして、イルミナカラーをハイスペックな誰がとっても綺麗に撮れるデジカメとするなら、ピカラは完全マニュアルのフィルムカメラのような。。
ピカラの他のカラーと違うところとは
ちょっと専門的な話になりますが、通常カラー剤というのは、「カプラー」というクリアな色を出すための成分と、それを発色させるための「中間体」という成分が含まれています。
「カプラー」というものはこの「中間体」がなければ発色できないのですが、この「中間体」というものが厄介でして、褐色と言って濁っているんです。
「濁り」は当然透明感を出すカラーには天敵です。
天下の(?)イルミナカラーにも当然入っています。
しかし、ピカラカラーにはほぼ中間体で構成された薬と、中間体がほとんど入っていない薬に分かれているのです。
それにより、美容師が自分の感覚で透明度を決めることができます。
さらに中間体の入った世の中のほとんどのアルカリカラー剤は、混ぜれば混ぜるほど濁ってしまいます。
これが他メーカーにもなれば、中間体の成分や配合量も違うわけですから、濁り方は想像もつきません。
前述した他メーカー同士のミックスをNGとした一番の理由がこれです。
ピカラの場合は色同士を混ぜても中間体がないため、絵の具を混ぜるような感覚で色を作り出すことが可能です。
ピカラは扱いが難しい分、色の幅は無限大、と言っても過言ではありません。
濁らせたくないからと言って、中間体抜きでは発色しませんし、透明感を重視するあまり中間体を減らしすぎると、根本の黒と毛先の明るい部分がつながらなかったり。
透明にすればいいというものではありませんので、スタッフの教育にもとてもいいものです。
ピカラは使えば使うほどヘアカラーが上手くなれると思います。
個人的にはイルミナよりもいい薬だと思っています。(配合次第ではイルミナよりもはるかに色落ちがキレイ)
カラーミューズという飛び道具
カラーミューズがハニーマスタードの薬の中では一番最近に発売された薬です。
これはイルミナやピカラのように髪の内側で発色し、髪の内部を染めるいわゆる「アルカリカラー」ではありません。
「塩基性カラー」と呼ばれるもので、「カラーバター」に一番近いかもしれません。
カラーバターやヘアマニキュアのように髪の表面付近に付着するような染まりです。
これは直接色をつけるため、中間体のようなものはなく、クリアでビビッドな色が出せるのが特徴です。
ただし、表面にくっつくだけですから、下地となる髪の毛が明るくなければ、色は見えません。
このような感じです。
これだけならカラーバターでいいじゃん、となるのですが、カラーミューズには違った特徴があります。
カラーバターとカラーミューズの違いとは
カラーバターと違ってカラーミューズの楽しいところは「アルカリカラーと並行して使える」という点です。
「いやいや、カラーバターもアルカリと混ぜて使えるよ?」という方もいらっしゃるでしょう。
そういった記事を見たこともありますし、実際私自身も試してみましたが、正直微妙な感じで、私が思っていた感じではありませんでした。
カラーミューズはもっと直感的に好きな色を足してる使えるツールで、一言で言えば「いい感じ」です。カラーミューズのバイオレットを足したり、
グレーやアッシュブラウンのベースにカラーミューズのグリーンを入れてみたり。
今まで表現できなかったようなアースカラーのような色まで表現できるようになりました。
これも素晴らしいカラー剤です。
アルカリカラーだけでは限界のある色にはこちらを使っています。
白髪染めにはオルディーブの安定感
ハニーマスタードにご来店くださるお客様ではしっかり濃く白髪を染めてほしい、というニーズは少なめですが、前述したイルミナのシャドウではぼかしている分、やや浮いた仕上がりになることは否めません。
どうしても気になる方には、こちらの白髪染めを使います。
しっかり染まる安心感。
地肌への刺激も抑え目です。
これに加え、同メーカーのアディクシー。
イルミナほどではなくとも、やや透明感とぼかした感が得たい場合にミックスします。
アディクシー自体の色ももちろんイルミナとは違うので、アディクシーの色が出したい場合にはこちらを使用することもあります。
まとめ
なんとなくカラー剤と言ってもいろいろ種類があり、違いがあることは分かっていただけましたか?
「イルミナカラー」という名前が特に有名になりましたが、どんな人にでもイルミナ塗ればいいっていうものではないので、そこのあたりは冷静に美容師側が見極めてのご提案が必要だと思っています。
イルミナでは出せない色、濃さがありますので、イメージを担当美容師さんとしっかり共有することが大切です。
やはり「ブリーチ」との付き合い方も大事になってくるところですが、カラーのことで気になることやご要望などお聞かせください。
[ブログの最後に]